2024-09

中国武術への道(旧)

Vol.14 内三合 内なるエネルギーの秘密(その五)

『気』とは何か?まずは、言葉の上から『気』を紐解いてみよう。中国や日本において『気』は様々なとらえ方をされている。日本においては、病は『気』からというように、『気』と「心」は分かちがたい概念ととらえ、『気』と心の在り方を合わせて表現されている。皆さんも日本語の心や感情を表す『気』に関する言葉を想起してみていただきたい。「気になる」、「気が合う」、「気が散る」、「気の毒」等、十や二十はすぐに思い浮かべることができると思う。
中国武学への道

Vol.44 外三合 三節 番外編(その6)

道は一を生じ、一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず「老子(第四十二章)」 一はなぜ二を生じるのか?二はなぜ四ではなく三を生じるのか?三は万物を生じるとは何を意味するのか? 太古の人々にとって三は「多い」「たくさん」あるいは完全と同義語であった。大多数の未開の民族において数を数えるとき「一」・「二」稀に「三」までしか数名詞を所有しない。数を数える上でも「一つ」「二つ」「三つ(たくさん)」の概念は「数の概念」と同じように「三」よりも大きな数を認識する上で頭脳の飛躍的発達が必要となる。未開社会の人々は四以上の数はほとんど用いず、四・五・六・・・などの抽象概念が発達するには多くの時間を要した。
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