Vol.8 太極拳と易(後編)
易において太極は、宇宙の根源として重要な概念である。「太極者,無極而生,陰陽之母也」(※)訳すと、太極は無極から生まれ、陰陽の母(元)である。太極は、その存在の前に無極から生まれたとされている。別な解釈では、「無極而太極」(無極にして太極)と言いこの場合、上記左の無極図を無極太極図、右図を無極太極陰陽図あるいは陰陽太極図(太極陰陽図)などと呼び方もさまざまだ。別な太極図②も併せて紹介しよう。無極との関係を来氏太極図(※)で観ていただきたい。円図(圓圖)とも呼ばれる。円環状に描かれた内円中の空洞が太極(無極太極図)を表し、円環の外円内の黒白の色が陰陽両儀を表す。