中国武学への道

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Vol.35 外三合 エネルギーの統一 「三幹九節」

「形」を整えることによって外三合と対(つい)となる内三合の心・意・気を支える容器(器=形)とすることができる。外面としての器を整えることによって、心・意・気は安定し自然に集中状態へと向かう助けとなる。そのためにも器の形が大変重要な意味を持つ。外三合は手足・肘膝・肩胯の関節の関係を指しているが、六合と関係の深い「三幹九節」という口訣を併せて観ることによって外三合の理解を深めていきたい。
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Vol.34 外三合 エネルギーの統一 「三歩の工夫」

さまざまな見方はあるが、私は「形」と「勢」こそ勁を解き明かす本質であると考えている。そういった意味で外三合は勁を構成する要素のひとつだ。外三合の原文を紹介したい。「外三合指,手與足合,肘與膝合,肩與胯合」
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Vol.33 外三合 過渡勢と定式 (後編)

前回は、孫子・勢編の一節より前半の「勢」に注目した。今回は後半の「節」や「機」に焦点をあてよう。「節」とは、相手を一撃で打ち砕く絶妙のタイミング(機)である。
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Vol.32 外三合 過渡勢と定式 (中編)

形勢不利や形勢逆転というように形と勢は密接な関係がある。日本人にとって「風林火山」でもよく知られる兵法書『孫子』でも形と勢を重要視している。孫子は、兵法の観点から激流の水を「勢」であると観た。私は、太極拳の観点から渦(うず潮や竜巻)を「勢」のイメージの一つとしている。
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Vol.31 外三合 過渡勢と定式(前編)

過渡式は前の技法の定式から始まり、技法が極まった瞬間を定式という。過渡式には陰陽があり、過渡式A:前半【陰】と過渡式B:後半【陽】、攻防上では防御と攻撃に分類することができる。一つの技法の中で剛柔・快慢・鬆発・緩急・蓄発の陰陽を指している。陰陽の分類はあくまでも基本的原理や概念なので過渡式Aで柔や慢が過渡式Bで剛や快に変化するわけではない
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Vol.30 外三合 弓矢と勁 番外編(後編)

今回のテーマである弓矢(弓箭)も時代の変化の中で次第に立ち位置を変えてきた。弓矢を取り巻く環境は、現代の多くの人にとっては身近ではないかもしれない。私たちの身の回りを見渡してみるとさまざまな道具に囲まれている。そうした道具は、時代とともに改...
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